社畜だった社長の漂流ブログ「ハシブトガラス」|事務所の内装工事費用はどれくらい?坪単価の目安と内訳を解説

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事務所の内装工事費用はどれくらい?坪単価の目安と内訳を解説

2026.9.24

事務所の内装工事費用は、工事の範囲によって大きく異なります。居抜き物件で軽微な改修をする場合は坪あたり10万~30万円程度、一般的なオフィスづくりでは坪あたり30万~60万円程度、設備・間仕切り・造作を充実させる場合は坪あたり60万~100万円以上が、おおまかな検討の目安です。

ただし、この金額には家具、IT・通信工事、原状回復工事、ビル指定業者に支払う費用などが含まれないことがあります。坪単価だけで比較せず、「どこまでが見積もりに入っているか」をそろえて確認することが、予算超過を防ぐポイントです。

事務所の内装工事費用の坪単価目安

内装工事の坪単価に一律の平均はありません。既存設備を使えるか、個室や会議室を何室つくるか、空調・電気をどこまで変更するかで必要な工事が変わるためです。まずは、以下の価格帯を予算の初期目安として考えましょう。

工事のグレード・内容坪単価の目安主な内容
最小限の改修10万~30万円程度/坪床・壁・天井の更新、一部の塗装、既存設備の活用
標準的なオフィス内装30万~60万円程度/坪間仕切り、会議室、電気・照明、OA環境、内装仕上げ
こだわりを反映した内装60万~100万円以上/坪造作家具、受付・ラウンジ、設備の刷新、デザイン性の高い仕上げ
坪単価は工事範囲や物件条件によって変動します。設計費・什器・移転費などの扱いも会社ごとに異なります。

たとえば同じ30坪でも、執務スペースをそのまま使い、床と壁だけを整えるケースと、会議室・役員室・受付を新設して空調や配線も更新するケースでは、総額に大きな差が出ます。「平均坪単価」をそのまま自社の予算に当てはめるのではなく、必要な工事を整理してから概算を取ることが重要です。

広さ別に見る内装工事費用の概算

標準的なオフィス内装の目安である坪あたり30万~60万円程度を用いると、工事費の概算は次のようになります。これはあくまで内装工事を中心とした参考値であり、物件取得費や引っ越し費用は別途考える必要があります。

事務所の広さ内装工事費の概算想定
10坪300万~600万円程度少人数の事務所
20坪600万~1,200万円程度執務室と小会議室を設ける規模
30坪900万~1,800万円程度受付・会議室・執務室を整える規模
50坪1,500万~3,000万円程度部門別のスペースや複数の会議室が必要な規模
坪単価30万~60万円程度で試算した場合の例です。税金、設計・監理料、家具、ネットワーク、原状回復などは含まれない場合があります。

坪数は、賃貸借契約書の面積表記で確認します。なお、同じ「坪」でも共用部を含む契約面積か、専有部の面積かによって実際に使える広さは異なります。見積もりを依頼する際は、図面や募集図面を渡し、施工面積の前提を施工会社と確認してください。

内装工事費用の主な内訳

事務所の内装工事は、単に壁紙や床材を替えるだけではありません。完成後に仕事を始められる状態にするには、建築、設備、電気、通信など複数の工事が関わります。

  • 仮設・養生・解体工事:既存の内装を撤去し、共用部や搬入経路を保護する工事です。
  • 間仕切り工事:会議室、応接室、集中ブースなどを設けます。遮音性、ガラスの使用、扉の仕様で金額が変わります。
  • 内装仕上げ工事:床、壁、天井、塗装、クロス、カーペットなどの仕上げ工事です。
  • 電気・照明工事:照明器具、スイッチ、コンセント、分電盤、電源の増設などを行います。
  • 空調・換気・消防工事:空調機の増設・移設、換気設備、スプリンクラーや火災報知設備の対応などが該当します。
  • 通信・弱電工事:LAN配線、無線LANの設置、電話、防犯カメラ、入退室管理などを整備します。
  • 造作・什器工事:受付カウンター、収納、造作棚、キッチン周りなどをつくる工事です。

見積書では「一式」とだけ記載された項目を見つけたら、内容と数量を確認しましょう。一式表記が必ずしも問題なのではなく、何が含まれ、何が別途になるのかを明確にすることが大切です。

費用が高くなりやすい5つの要因

内装費用を左右するのは、面積だけではありません。特に次の要因は、坪単価が上がる理由になりやすいため、計画の早い段階で確認しましょう。

  1. スケルトン物件か居抜き物件か
    スケルトン物件は自由度が高い一方で、床・天井・設備を新たに整える範囲が広くなりがちです。居抜き物件は既存設備を活用できれば費用を抑えられますが、老朽化やレイアウトとの不一致を確認する必要があります。
  2. 個室や間仕切りの数
    会議室、役員室、面談室などを増やすほど、壁・扉・電気・空調・消防設備の調整が必要になります。遮音性能を求める場合もコストに影響します。
  3. 設備の移設・増設
    空調、給排水、電気容量、消防設備は、ビル側との調整が必要なことがあります。特に水回りの移設は配管条件に左右されます。
  4. ビルの工事ルールと搬入条件
    夜間・休日のみの工事、搬入時間の制限、指定業者制度、養生範囲などがあると、施工条件が厳しくなり費用や工期に影響します。
  5. デザイン・素材へのこだわり
    特注家具、意匠性の高い照明、ガラスパーティション、特殊な仕上げ材などは、材料費と施工の手間を押し上げることがあります。

内装工事費とは別に必要になりやすい費用

予算を考える際は、施工会社から提示される内装工事費だけでなく、移転プロジェクト全体の費用を把握します。次の費目は別見積もり、または見積もりの対象外になることがあります。

  • オフィス家具、什器、家電の購入・移設費
  • パソコン、複合機、電話、ネットワーク機器などの導入・設定費
  • 引っ越し費用、不要品の廃棄費用
  • 設計・デザイン・工事監理の費用
  • 現オフィスの原状回復費用
  • 賃貸借契約に伴う費用や、ビル側への申請・立会いに関する費用

特に見落としやすいのが、退去する事務所の原状回復費用です。入居時に工事した箇所をどこまで戻す必要があるかは、賃貸借契約書や管理会社への確認が欠かせません。新オフィスの内装費と退去費用を分けずに、移転総額として資金計画を立てましょう。

内装工事費用を抑える方法

費用を抑えるには、単純にグレードを下げるよりも、優先順位を明確にして無駄な工事を減らす方法が有効です。働きやすさや将来の変更のしやすさまで考えて判断しましょう。

  • 必須・希望・将来対応に分ける:法令・ビルルールへの対応、業務上必須の設備、あれば便利な要素を分け、優先度の低い工事は後回しにします。
  • 既存設備を活用できる物件を選ぶ:空調、照明、床、間仕切りなどが利用できれば、初期費用を抑えやすくなります。
  • レイアウトを単純にする:複雑な壁や曲線的な造作を減らし、間仕切り数を適正化すると施工費を見直しやすくなります。
  • 既製品と造作を使い分ける:収納やデスクは既製品を活用し、企業イメージに関わる受付などに造作を絞る方法があります。
  • 早めに相談して工期を確保する:短納期や夜間工事は調整の難易度が上がります。物件決定後は、ビルへの申請条件も含めて早期に確認します。

見積もりを比較するときのチェックポイント

複数社に見積もりを依頼する場合は、同じ条件で比較できるように依頼内容をそろえることが重要です。金額の安さだけで決めると、必要な工事が抜けて追加費用が生じるおそれがあります。

  • 工事範囲、仕上げ材、間仕切りの仕様、設備の条件が同じか
  • 設計費、現場管理費、諸経費、廃材処分費が含まれているか
  • 家具、LAN、電話、空調、消防設備の工事を誰が担当するか
  • ビルの指定業者への依頼が必要な工事と、その費用負担は何か
  • 追加工事が発生する条件と、変更時の見積もり手順が明記されているか
  • 工期、工事可能な時間帯、引き渡し日が希望に合うか
  • 完成後の不具合対応や保証の窓口が明確か

依頼時には、物件図面、現地写真、希望の入居日、従業員数、会議室数、来客頻度、必要な電源・通信環境を伝えると、概算の精度が高まります。要望を言葉だけで伝えにくい場合は、参考写真や利用イメージを用意するとよいでしょう。

事務所内装工事の進め方

費用と工期の両方を管理するため、内装工事は次の流れで進めるのが一般的です。

  1. 働き方、座席数、来客対応、予算、入居希望日を整理する
  2. 候補物件の設備・工事ルール・原状回復条件を確認する
  3. レイアウトと内装の要望を固め、概算見積もりを取る
  4. 仕様と金額、工期を調整して施工会社を決定する
  5. ビル管理会社への工事申請、近隣・関係者への連絡を行う
  6. 施工、検査、引き渡し後に家具・通信環境を整えて入居する

契約前には、管理会社に「工事区分」「指定業者の有無」「申請期限」「作業可能時間」「消防・空調に関する条件」を確認してください。物件によっては、希望のレイアウトが実現できない、または想定より費用がかかる場合があります。

まとめ

事務所の内装工事費用は、一般的な目安として坪あたり30万~60万円程度ですが、軽微な改修なら10万~30万円程度、設備やデザインにこだわる場合は60万~100万円以上になることもあります。坪単価はあくまで初期判断の指標であり、物件の状態、間仕切り、設備、ビルのルールによって総額は変わります。

予算を正確に把握するには、内装本体だけでなく、家具・通信・引っ越し・原状回復まで含めた総額で考えることが大切です。必要な機能と優先順位を整理し、図面や要望を共有したうえで、工事範囲が明確な見積もりを比較しましょう。